うしろの玉ねぎ

かわいい子を眺めていたい。

彩未ちゃんの歌をただただ静かに聴きたい A.Y.M.Ballads at 日本橋三井ホール

10月4日、日曜日。℃貧乏人であるこの身なれば、こういうことでもないと訪れることは絶対になかろう日本橋三越前、そんなところで行われる武藤彩未ちゃんのライブに行ってまいりました。

去年は武藤(610)の日に行われたバラードライブ、有休まで取ったのに肝心のチケットが取れず涙を飲んだ思い出。今回は最初の先行で取れたのはいいんですけど、その後にまさかのアイルネちゃん初ワンマン発表があって、違う意味でまた涙を流したのは内緒。とはいえ、あちらはチケット取れなさそうだったので良しとします。

それはともかく、日本橋三井ホールは初めて訪れる会場。思っていたよりは狭く、座席も設置されたものではなくて13列目ぐらいまで簡素なパイプ椅子がフラットな床に並べられてて、長時間座るにはつらい仕様。後方は段差のある席が組み上げられてて、直前にこぶしちゃんのシリイベで江戸川区総合文化センター大ホールを見てきただけにちょっとショボい印象。汎用性を高くしているのでしょう。ステーぢはそんなに高くもなく、広くもなく、セットはいわれてから気付きましたが、アルファベットのAYMを形どったものが作られてました。

ちなみに席はC列下手付近、彩未ちゃんを近くでゆっくり眺められて良かったです。基本、座り歌唱なので動きがないのは残念ながら、表情はたっぷり堪能できたし、改めて見てやっぱ彩未ちゃんかわいいわーという感想しか思い浮かばないかわいさ。

さて、10分ほど押して開演。バンドメンバーが登場した後に、白いドレスに身を包んだ彩未ちゃんがゆっくり登場。しっとりと聴いてくださいねという軽いコメントから、早速歌へ。セットリストは以下。

前半はカバー。女性邦楽をほぼ聴かない身ゆえ、これといってテンション上がる曲はなかったものの、彩未ちゃんが歌ってくれるので安心して聴けます。時折、楽曲への思い入れや選曲理由なんかのMCを挟みつつ進行。作詞家・松本隆さんとTwitter上でやり取りしたことを話してる彩未ちゃんのテンションの高さを見て、それがどんなに嬉しかったか、存分に伝わってきました。いつか書いてもらえるといいなと思いますけど、彩未ちゃんなら近いうちに十分可能な気がします。

Secret base は散々歌い尽くされてきた曲なれど、いい曲はいい曲。10年後にまた出会える時は、もっと大きな会場で出会いたいなと思ったりしました。去年は18歳で『エイティーン』を歌ったから今年も19歳にちなんだ歌をというMCがあった時、THE ALFEEの『19(nineteen)』しか思い浮かばなかった人がここにいます。安室ちゃんは有名な曲しか知らないのねん。いや、この曲も有名なのかもしれないけど。

後半のオリぢナル曲では、『宙』が聴けたのが収穫。電子音のないバンドだけでの音はカッコ良く、且つあの曲の世界観を壊してもなくて、音源欲しいぐらい。変ロや、Daydreamin' は意外な選曲で、しっとりと歌い上げるようテンポ落としても良かったのではと思いつつ、こういうバンド構成で聴ける機会もないからこれはこれで貴重な体験。

いや、それにしてもホント生バンドの強さ、今回も素晴らしい演奏でした。フォーチュンでのパーカッションの響き、Daydreamin' でのギターイントロのカッコ良さ、宙のアレンぢ、どれもこれも痺れました。

そんな素敵な生バンドに刺激されたのか、彩未ちゃんも『TOMORROW』でのBメロや、『White Love』での「♪ひとつだよね」の歌い方、『白いパラソル』での表情の付け方、『Oneway Generation』での歌声の伸びやかさは心地良くて、これ以上ない良質の空間に癒やされること気持ち良いこと。

アンコールは拍手のみ。一応最初に「あーやーみー」って掛け声が2回ほどあったんですけど、誰も続かないという(笑

整然とした拍手が響くなか、再び登場した彩未ちゃん。さくら学院卒業式にこの会場でみんなで歌ったという『See you...』を披露、その時会場にいた人は涙腺緩くなったことでしょう、彩未ちゃんも目が潤ませながらの歌唱でした。その思い出とこれからの決意を語って、最後に『彩りの夏』をしっとりと歌い上げます。

バンドメンバーさんとともに挨拶して退場後、しばらくして「告知忘れましたー」といいつつ笑顔で戻ってきて、軽めの告知。そして、このまま帰るのもなんですよねといたずらっぽい微笑を浮かべて再びバンドメンを呼び戻すと『A.Y.M.』のダブルアンコール。最後ぐらいはいうことで、15cmも盛ったと告白していた高いヒールで立ちながらの歌唱。でも、オーディエンスは着席したまま、フリも小さく遠慮がちでそれがまた彩未ちゃんのライブらしいと思いました。盛り上がるのは年末のライブでねとのコメントを残して、会場全体を包み込むように鳴り響く拍手のなか、至福の空間は終了しました。

そんなライブ、一言でいうなら「最高」なんですけど、彩未ちゃんだけに欲もあります。

バラードライブと銘打ってるんですから、もっとバラードを、ゆったりしっとり歌いあげるような曲だけでも良かったというか、こっちがそう期待していただけに物足りなさがありました。やっぱり自分も含めて彩未ちゃんの歌を、歌声を、心地良い音楽を、ただただ静かに黙って聴きたいっていう人が集まってるんぢゃないかと思いますので、来年またやるならばそんな構成にしてほしいなと思います。彩未ちゃん本人としては、会場の盛り上がりという反応がないと寂しかったり、不安になったりするんでしょうけど、安心してください、皆聴いてますよ。

とにかく明るい安村さんふうにいっちゃいましたけど、いやホント冗談抜きにそうぢゃなければバラードライブでソロでしかも結構なお値段するのにあんな満員になりませんって。彩未ちゃんはもっと自信持っていいです。

というわけで、来年は井上陽水さんの『少年時代』とか、中森明菜さんの『難破船』とか、美空ひばりさんの『川の流れのように』とか、大橋純子さんの『シルエット・ロマンス』とか、赤い鳥の『翼をください』とか、オリぢナルなら『風のしっぽ』、『桜 ロマンス』、『とうめいしょうじょ』、なんなら壮大なバラードの新曲を大いに期待しちゃったりなんだりします。

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そして、年末の赤坂も期待してるよ、彩未ちゃーーーーーーーーーん!